令和6年度 領域全体会議・公募研究キックオフ会議の開催について@東広島芸術文化ホール
開催趣旨
いよいよ学術変革領域研究(A)「アシンメトリ量子」の2年目の活動が始まります。公募研究の方々を新たにお迎えし、連携をさらに強くして、研究領域の活動を展開していきます。今回の会議では、計画研究と公募研究のメンバーによる講演を通して、これまでに得られた研究成果と今後の研究計画を共有し、意見交換の場とするとともに、今後の領域としての研究方針に関する議論を深めます。ポスター講演もありますので、多くの方々のご参加をお待ちしております。
日時
2024年5/29(水) 13:00 – 31(金) 15:00(懇親会:5/30(木)夕方)
会場
東広島芸術文化ホール(くらら)小ホール
(JR山陽本線 西条駅から徒歩6分, http://kurara-hall.jp)
参加申し込み
こちらの登録フォームから申し込んでください。
プログラム
ポスタープログラム
備考
# 近隣のホテルの情報を共有します。早めの予約をおすすめします。
◎ JR西条駅 ⇔ 西条HAKUWAホテル(片道290円)
https://www.geiyo.co.jp/route/timetable/sa03a230318_2.pdf
【西条-広島空港線 時刻表】
◎ JR西条駅 北口 ⇔ 広島空港(片道660円)
https://www.geiyo.co.jp/upload/files/airport_bus/saijo-ap_231029.pdf
概略
2024年5月29日〜31日に東広島芸術文化ホール「くらら」小ホールにて、令和6年度領域全体会議・公募研究キックオフ会議を開催しました。
領域内外から147名の参加があり、34件の口頭講演と77件のポスター講演(うち学生ポスター59件)がありました。強相関電子系の各分野から幅広い年代の方々に参加していただき、本研究領域で軸となる新物質の開発と新機能の開拓に向けて、重要な意見交換の場となりました。お互いの得意なことを活かしつつ連携を深めることで新たな研究テーマを生み出し、そして学術変革へとつながる研究へと展開する、という領域としての方針を共有しました。
口頭講演では、5つの計画研究による進捗状況を含む概要の説明と、今年度から採択された公募研究 19件の研究代表者による研究計画についての講演がありました。各講演では、特徴のある研究手法や研究内容に関する分かりやすいイントロと挑戦的なテーマに対する具体的な戦略が示され、領域内の研究連携の促進を意識した様々な提案がなされました。研究計画と公募研究で相補的に発展させる研究や研究領域の裾野を拡げていく研究へのこれからの展開が期待されます。
2日目の夕方には、ポスターセッションが行われました。大学院生・若手研究者の講演が多くあり、中堅・シニアの研究者も巻き込んで、非常に活発な議論が行われました。また、内容が優れており、主体的な取り組みが認められた講演に対して、ポスター発表賞が授与されました(下記参照)。その後の情報交換会では、東広島市役所10階のレストラン・ビストロパパにて、和気藹々とした雰囲気の中、世代間での意見交換も多く見受けられ、大いに盛り上がったようです。
最終日のクロージングでは、評価委員の鳥養映子先生と小形正男先生からご講評をいただきました。領域発足から1年を経過して進展したところ、改めて見直すべきポイントなど、領域全体としてどのように取り組んでいくべきか、示唆に富んだご指摘をいただきました。これからの活動に役立ててまいります。
今回の会議を通して、領域における研究交流の下地が固まってきました。それを活かして、トピカルミーティングや若手育成のためのイベントなどを積極的に開催して、アシンメトリ量子物質の機能開拓に向けた研究活動をさらに推進していきます。
ポスター賞
【博士部門】
最優秀賞(1名)
加藤 将貴 さん(東京大学)「多軌道スピン依存ホッピングとカイラルスピン軌道相互作用の微視的理論」
優秀賞(2名)
堀 文哉 さん(京都大学)「Ybジグザグ鎖半導体YbCuS2における新奇準粒子の圧力効果・元素置換効果」
加藤 萌結 さん(北海道大学)「ブリージングカゴメ反強磁性体の物質開発」
【修士部門】
最優秀賞(1名)
竹谷 英久 さん(東北大学)「極性強磁性メタマテリアルにおける磁気トロイダルを用いたスピン流の生成」
優秀賞(5名)
高佐 永遠 さん(広島大学)「Bi2Te3のトポロジカル表面状態における位相分解スピンARPESの検証」
印田 朱音 さん(北海道大学)「電気トロイダル単極子を用いたキラリティの定量的解析」
小田 一瑛 さん(広島大学)「六方晶RNi4Mn(R=La, Pr)における電子比熱係数の増大」
松原 慧汰 さん(東京都立大学)「カイラルドメイン壁におけるスピン反転」
三宅 雅尭 さん(東京都立大学)「カイラル構造をもつ立方晶PdGaのド・ハース-ファン・アルフェン効果」