共用備品

 アシンメトリ量子では、以下の設備を、公募研究を含む領域内の研究者に共用利用可能な機器として開放します。いずれの設備も、ヘリウム代などの消耗品費は原則として領域より支弁します。
公募研究に応募する方は、領域の共用備品を利用する旨を明記して、利用に必要な旅費等は研究経費に計上して下さい。
 仮に公募研究に不採択になった研究や領域外からの研究提案についても、共用備品を利用するものは、領域との共同研究として旅費も含めて領域が負担する場合があります。

1. 無冷媒低温材料物性自動測定システム

 本研究領域の共用機器として、無冷媒低温材料物性自動測定システムが導入されました。2023年10月に、広島大学大学院先進理工系科学研究科の先端科学総合研究棟1階に設置されたところです(写真参照)。パルスチューブ冷凍機による冷却と超伝導マグネットによる9テスラまでの磁場印加のテスト運転を経て、無事に稼働しました。その後、東京インスツルメンツの技術担当の方に講習会を開いていただき、同システムの使用方法について説明を受けました。現在、直流4端子法による電気抵抗・ホール抵抗の測定と熱緩和法による比熱の測定を手持ちの試料で行い、自動測定システムの動作確認とデータの再現性のチェックなどをしています。本装置の導入によって、本領域で対象とするアシンメトリ量子物質の基礎物性の評価ならびに新しく創出される物質の物性測定を安定的かつ迅速に行い、研究活動をより推進することを目指します。

 また2024年度より、同システムの管理と領域内共同利用を担当する博士研究員を1名採用します。送付された試料を装置にセットアップし、測定はオンラインでできるようにするなど、領域内で開発された物質を素早く評価する体制を整備します。また、本機器の導入は、昨今のヘリウム枯渇危機による寒剤の価格高騰や運転期間の短縮といった問題への対応としても重要な意味をもつと考えています。皆さんの積極的なご利用を、よろしくお願いいたします。

設置場所広島大学大学院先進理工系科学研究科 先端科学総合研究棟1階(広島県東広島市)
装置仕様Cryogenic社製 CFMS-9T
超伝導マグネット(最大磁場強度 9 T)
統合型温度可変インサート (1.6~400 K)
CRYOGENIC社HP: https://www.cryogenic.co.uk/products/high-field-cfms-9-18-tesla
測定物理量および
測定条件
電気抵抗 (20ピンサンプルホルダ, 直流4端子法, 磁場 9 T, 1.6 ~ 400 K)
・測定プローブにより,磁場方向は面内と面直から選べる。

比熱(熱緩和法, 磁場 9 T, 3 ~ 300 K)
・温度計測には,抵抗温度計 (RuO2)と熱電対を併用。
・サンプルホルダの設置方向により,磁場方向は面内と面直から選べる。
共用開始時期2024年6月頃を予定
その他特記事項実験内容については、事前に相談してください。
装置担当者鬼丸 孝博(広島大学大学院先進理工系科学研究科・教授)
E-mail: onimaru★hiroshima-u.ac.jp (★を@に変えてください)

2. 1軸角度回転機能付き希釈冷凍機

 本研究領域の共用機器として1軸角度回転機能付き希釈冷凍機を利用することが出来ます。本機器は学術変革領域研究「J-Physics:多極子伝導系の物理」において共用機器として平成28年に神戸大学に導入されました。本研究領域「アシンメトリ量子」は「J-Physics」の後継課題に位置づけられ、引き続き共用機器として活用して頂けます。

 希釈冷凍機は200 μWの冷却機能力(100 mK)があり、測定試料の最低到達温度は50 mK程度です。ガスハンドリングシステムの大部分は自動化されています。17 Tの磁場印加が可能で、一軸の角度回転機構が付いています。電気抵抗などの電気輸送特性、NMR、dHvAなどの測定が可能です。

設置場所神戸大学 研究基盤センター極低温部門(兵庫県、神戸市)
装置仕様OXFORD社製 Kelvinox MX200
最低到達温度:20 mK(角度分解機能付き2次インサート装着時)
冷凍能力:200 μW @ 100 mK
試料空間:Φ39 mm
測定物理量および
測定条件
NMR(1 MHz ~ 250 MHz)
バルク測定(電気抵抗・ホール効果等)、dHvA効果
いずれも最低温 ~ 50 mK、最大磁場17 T(OXFORD社製17テスラ超電導磁石を使用)
共用開始時期2024年4月
その他特記事項実験内容については、事前に相談してください。
装置担当者小手川 恒(神戸大学大学院理学研究科・准教授)
E-mail: kotegawa★crystal.kobe-u.ac.jp(★を@に変えてください)