イベント

【スキル相伝】超音波測定 A02柳澤グループ(北海道大学) → C01鬼丸グループ(広島大学) 2024年9月23-24日

終了
2024/ 09/ 2324

 スキル相伝プログラム(※)により、4f 2配位のPr3+イオンを含む金属間化合物の弾性定数を測定するために、北海道大学大学院理学研究院のJマテリアル強相関物性研究室にて、超音波実験を行いました。この系では、先行研究で矛盾する複数の結晶場モデルが提案されていたため、正しい結晶場基底状態を決めることが目的です。超音波実験では、柳澤先生と博士課程の日比野さんにご指導いただきました。

実験で特に印象に残っているのは、試料にトランスデューサを貼る作業です。厚さ1mm以下の試料に正確にトランスデューサを貼り付ける柳澤先生の技術はまさに職人のようで、その卓越した技に圧倒され、感動しました。こうした測定の準備から計測機器のセッティング、データの読み取り方に至るまで丁寧に教えていただき、大変貴重な経験となりました。

今後は、学んだスキルを自身の研究にも活かせるように、研究に励んでいきます。また、今回得られた弾性定数のデータを解析して、結晶場基底状態の解明を目指します。最後に、貴重なお時間を割いてご指導くださった柳澤先生と日比野さんに、心より感謝申し上げます。

広島大学大学院先進理工系科学研究科 磁性物理学研究室 (C01鬼丸グループ)  小田 一瑛 (M1)

※「スキル相伝プログラム」とは?
本領域(アシンメトリ量子)では、国内の他研究機関に短期滞在して、精密測定技術や数値計算技法、 物質合成等の現場の技術を学んで共同研究を促進する国内留学活動、また海外の研究室に 1∼2ヶ月ほど滞在して共同研究や自身の研究の基盤作りを行う海外派遣を支援します。