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【プレスリリース】C02小手川恒氏のf 電子系化合物における反強磁性由来の異常ホール効果の発見に関する論文がPhys. Rev. Lett.に出版されました

2024/09/09

神戸大学理学研究科の小手川恒氏(C02)らの研究グループにより、f電子系化合物における反強磁性由来の異常ホール効果の発見に関する論文がPhys. Rev. Lettで発表されました。本論文では、Ce2CuGe6の反強磁性構造が異常ホール効果の発現条件を満たしていることに着目し、強磁性並みの異常ホール伝導度が実現することを明らかにしました。

Ce(黄緑)のf 電子が作る磁気モーメント(赤矢印)が反強磁性的に配列する物質中で、電流(紫)が横方向に偏って流れる様子

(左)強磁性体の異常ホール効果。大きな自発的な磁化が存在し、磁場によって磁気モーメントの向きを制御できる。その際、ホール電圧の正負も反転する。(右)実際のCe2CuGe6の異常ホール効果。わずかな自発磁化が存在するため反強磁性構造が反転し、その反強磁性構造を起源とするホール電圧も反転する。

原著論文は米国物理学会誌「Physical Review Letters」に2024年9月4日にオンライン掲載されました。

タイトル:”Large Anomalous Hall Conductivity Derived from an f-Electron Collinear Antiferromagnetic Structure”

著者名:Hisashi Kotegawa, Hiroto Tanaka, Yuta Takeuchi, Hideki Tou, Hitoshi Sugawara, Junichi Hayashi, and Keiki Takeda

DOI:https://doi.org/10.1103/PhysRevLett.133.106301

プレスリリース:https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20240905-65919/