トピカルミーティング 「アシンメトリ量子物質の開発〜現状と展望〜」 @ 九州工業大学
開催趣旨
本研究会では、遷移金属酸化物や希土類金属間化合物、アクチノイド化合物や有機物質を含む多彩な物質系におけるアシンメトリ量子物質の開発と物性評価の現状について実験と理論の両面から報告し、今後の展望について議論します。多様な物質系における、単一サイト多極子、電気トロイダルや磁気トロイダルを含む拡張多極子、カイラル物性等を検証し、アシンメトリ量子物質の概念の適用範囲の拡大を検討します。
日時
2024年1月5日(金)10時~6日(土)13時
会場
九州工業大学 工学部・大学院工学府(戸畑キャンパス) インタラクティブ学習棟「MILAIS(ミライズ)」
*キャンパスマップの22番の建物です。正門から入り,左手を進み記念講堂(51番)の裏にあります。
*対面のみ、ハイブリッドでは実施いたしません。
参加登録
以下のGoogle formからお申し込みください。
招待講演者
岡本 佳比古 (東大物性研)
木村 健太 (大阪公立大)
高阪 勇輔 (大阪公立大)
鈴木 通人 (東北大金研)
谷田 博司 (富山県立大)
筒井 智嗣 (JASRI)
中村 和磨 (九工大)
中村 翔太(名工大)
長谷川 巧 (広島大)
日高 宏之 (北大)
平井 大悟郎 (名大)
細越 裕子 (大阪公立大)
プログラム
ポスター講演
概略
2024年1月5日〜6日に九州工業大学工学部・大学院工学府、インタラクティブ学習棟「MILAIS(ミライズ)」にてトピカルミーティング「アシンメトリ量子物質の開発〜現状と展望〜」を開催しました。
年始の開催ではありましたが、領域内外から54名の方が参加されました。計画班から7名、領域外から招待した12名が講演を行い、最新の研究成果を報告し、意見交換を進めることができました。
講演で紹介された物質系は、3d・5f・4f電子系、金属・絶縁体、酸化物・カルコゲナイド・アクチノイド・合金・有機化合物・準結晶を含み、また物性は異常ホール効果、超伝導、カイラル磁性、スキルミオン、不斉合成、光ダイオード、フェロアキシャル秩序、磁気トロイダル双極子、磁気八極子、電気四極子、電気トロイダル双極子、フレキソエレクトロニクスと幅広いトピックでアシンメトリ量子物質に関する講演がなされました。これはアシンメトリの概念の普遍性を示しており、分野融合的な研究を推進する将来展望も見え始めています。
初日の午後にはポスターセッションが行われ、19件(うち学生ポスター11件)の発表がありました。非常に活発な議論が行われ、夜に開催された懇親会でも和気藹々とした雰囲気の中、アシンメトリ量子物質の研究について様々な意見が交換されました。
ポスター賞
最優秀賞
今 布咲子 さん(北海道大学)
「局所空間反転対称性の破れたUPt2Si2における5f電子状態の微視的研究」
優秀賞
大石 遼平 さん(広島大学)
「Ising-type antiferromagnetic structure of a Sm honeycomb compound SmPt6Al3」
中山 祐樹 さん(名古屋大学)
「スピン軌道結合金属Pb2Re2O7-δにおける電気トロイダル四極子転移」