イベント

トピカルミーティング「アシンメトリ量子物質の新展開:多極子のスケールシームレス化に向けて」@山梨県立図書館

終了
2025/ 06/ 1113

開催趣旨

アシンメトリ量子物質の特徴の一つに、多極子のコンセプトをスケールシームレスに適用できることが挙げられる。これまでに、f電子系に代表される原子スケールの多極子や、主にd電子系のより大きな空間スケールを有するクラスター多極子に起因する交差相関応答が見出されている。本トピカルミーティングでは、d, f電子系の金属間化合物や酸化物等の典型的な無機物質に加え、有機化合物、無機・有機ハイブリッド化合物、錯体、メタマテリアルへと空間スケールを拡げた系を対象とし、これまでスケールの違いによってそれぞれ独立に発展してきた物質系を統一的に理解することを目指す。アシンメトリ量子物質の概念をどこまで拡げることができるのか、分野融合への展開を探る。

日時

2025年 6/11(水)-6/13(金)

*対面のみ。ハイブリッドでは実施いたしません。

会場

山梨県立図書館 多目的ホール

講演者(随時追加)

(50音順・敬称略)

井澤 公一  (大阪大学)
石井 あゆみ (早稲田大)
石川 孟   (東京理科大)
打田 正輝  (東京科学大)
大原 繁男  (名古屋工業大)市民向け一般講演
岡本 裕巳  (分子研)
鬼丸 孝博  (広島大)
金澤 直也  (東京大)
澤田 桂   (理研播磨)
谷口 耕治  (東京科学大)
松田 逹磨  (東京都立大)
松野 丈夫  (大阪大)
三澤 貴宏  (東京大)
山田 鉄兵  (東京大)
渡邉 峻一郎 (理化学研究所)

プログラム

講演プログラム

ポスタープログラム

参加登録

申し込みフォーム

https://forms.gle/3y2iR1n8cMAQnusV8

申し込み〆切:
 ・ポスター講演を希望の方 –> 6月2日(月)
 ・発表なし、参加のみの方 –> 6月6日(金)
 * 口頭講演は、依頼された方のみです。

【情報交換会】 6/12(木) 夕方、参加費 2,500円(教員)、1,500円(学生)。先着40名まで。

* 申し込み後に自動メールが届きます。
* 期限内であれば、申込内容を変更できます(自動メールの「回答を編集」から)。
* ここで記入いただいた情報は、本領域の運営以外の目的には使用しません。

開催概略

2025年6月11日から13日にかけて、山梨県甲府市山梨県立図書館にてトピカルミーティング「アシンメトリ量子物質の新展開:多極子のスケールシームレス化に向けて」を開催しました。領域内外から55名の参加があり、17件の講演と22件のポスター発表(うち学生ポスター14件)がありました。講演での質疑応答、ポスター発表や休憩時間、情報交換会を活かし、非常に活発な議論が行われました。

今回のトピカルミーティングは、多極子のスケールシームレス化をテーマとし、金属間化合物等の典型的な無機化合物に加え、有機化合物、無機・有機ハイブリッド化合物、メタマテリアルを専門とする研究者が集まり、広い空間スケールを有するアシンメトリ量子物質の最新の研究成果を共有し、今後の展望を議論しました。様々な講演を通して見えてきたのは、多彩な系でアシンメトリ量子物質のモデルが開拓されていること、外場や化学結合、化学反応等を対象にアシンメトリの概念自体が拡がりつつあること、そして先端計測によるアシンメトリ量子物質の評価の重要性であり、これらの研究の協奏によってアシンメトリ量子物質の科学へ発展することが期待されました。

アシンメトリ量子物質の特徴の一つであるスケールシームレス性を活かして分野融合を図るのは我々のゴールの一つです。本トピカルミーティングで得た知見を活かし、領域の研究を更に推進してまいります。